同じような商品・サービスを扱っているにもかかわらず、楽しそうにラクラクと稼ぐ人がいる一方で、思うように稼げず苦悶にあえぐ人もいる。
その違いは、年齢や経験、持って生まれた才能によって生まれているとは限らない。
稼げない人も、稼げる人と同じように努力はしているだろう。しかし、結果には大きな違いが出る。
その原因は、ほんの一語の違いにあったのだ。
その一語の違いをまとめたのが、この道25年「日本のトップマーケッター」神田昌典氏による、一番やさしい、すぐ使えるコピーライティングバイブル『【スーパーパワーアップ版】稼ぐ言葉の法則 ── 貧す人が稼ぐ人に変わる「売れる法則85」』だ。
本書では、たった一語の差で、貧す人が稼ぐ人に変わる「売れる法則85」が公開されている。
今回は本書より一部を抜粋・編集しながら、たった一語で天国と地獄に分断される「怖さ」と、一語変えるだけで大きく現実が変わる「面白さ」を見ていこう。

稼ぐ人がこっそりやっている! 顧客心理を探る検索キーワードの使い方Photo: Adobe Stock

【貧す人】と【稼ぐ人】の決定的な一語の違い

 今回紹介するのは、「自分の言葉で伝えるのはNGの法則」である。

【貧す人】しっかり伝えるために、自分の言葉で伝えよう
【稼ぐ人】しっかり伝えるために、顧客の言葉で伝えよう

 顧客へのメッセージに使う言葉は、自分の頭の中にある言葉ではない。

 顧客の頭の中にある言葉だ。

 これはセールスの文章に限らず、メールを書く場合や、人前で話す場合でも同じ。

フリーアナウンサーの福澤朗さんの言葉

 あるセミナーでご一緒した、フリーアナウンサーの福澤朗(ふくざわあきら)氏が面白いことを言っていた。

「会話はキャッチボールと同じ。キャッチボールでいきなり豪速球を投げたりはしないはず。まずは相手が捕れるように、ゆるいスピードで、捕りやすいコースに投げるはず。会話も同じで、相手が受け取れる=相手が正しく理解できる話し方が必要だ」と。

 これはコピーライティングにもそのまま当てはまる。

 最もわかりやすい例が専門用語だ。
 専門用語は使うべきか、やめるべきか?

 答えは、「相手が理解できるか」にかかっている。
 相手が専門用語をわかっているなら、使ったほうがいい。

 逆に、専門用語を理解していないときは、使わないことだ。
 どうしても使う必要があるなら、しっかりわかるように説明すべきだ。

理解しやすい言葉で、確実に伝えよう

 これを逆にすると、面倒なことになる。

 例えば、MA(マーケティングオートメーション)導入を提案する場合、既に他社のものを使っている顧客に乗り換えを提案するなら、MAの説明は不要だ。

 下手に説明すると、「あなたに説明されなくても知ってるよ」と反感を買う。

 一方、マーケティングツールをほとんど導入していない会社に、いきなりMAと言っても、反応は「?」になるだけ。

 手っ取り早く顧客の頭の中にある言葉を探す効果的な方法は、検索キーワードを調べてみることだ。

 キーワード検索ツールはいろいろあるが、最も身近なものは、グーグルやヤフーのサジェストキーワード。

 サジェストキーワードとは、ある言葉を入れると、その後に出てくる候補のこと。

 これを調べると、対象顧客がどんな言葉を調べているか=どんな関心を持っているかがわかる。

【貧す人】は、自分の頭の中にある言葉で伝えようとするから、伝わらない。
【稼ぐ人】は、相手に合わせて、理解しやすい言葉で伝えるから、確実に伝わる。

(本稿は『【スーパーパワーアップ版】稼ぐ言葉の法則 ── 貧す人が稼ぐ人に変わる「売れる法則85」』の一部を抜粋・編集したものです)