同じような商品・サービスを扱っているにもかかわらず、楽しそうにラクラクと稼ぐ人がいる一方で、思うように稼げず苦悶にあえぐ人もいる。
その違いは、年齢や経験、持って生まれた才能によって生まれているとは限らない。
稼げない人も、稼げる人と同じように努力はしているだろう。しかし、結果には大きな違いが出る。
その原因は、ほんの一語の違いにあったのだ。
その一語の違いをまとめたのが、この道25年「日本のトップマーケッター」神田昌典氏による、一番やさしい、すぐ使えるコピーライティングバイブル『【スーパーパワーアップ版】稼ぐ言葉の法則 ── 貧す人が稼ぐ人に変わる「売れる法則85」』だ。
本書では、たった一語の差で、貧す人が稼ぐ人に変わる「売れる法則85」が公開されている。
今回は本書より一部を抜粋・編集しながら、たった一語で天国と地獄に分断される「怖さ」と、一語変えるだけで大きく現実が変わる「面白さ」を見ていこう。
【貧す人】と【稼ぐ人】の決定的な一語の違い
今回紹介するのは、「想定外ライバルの法則」である。
【貧す人】ライバルに勝つためには?
【稼ぐ人】ライバルを超えるためには?
大ヒットする映画には、必ず手強い敵が登場する。
『スター・ウォーズ』ではルーク・スカイウォーカーに対し、ダース・ベイダー。『バットマン』ではジョーカー。『プラダを着た悪魔』では主人公のアンドレアに対して、カリスマ編集長のミランダといった面々。
ドラマでは悪役が魅力的であればあるほど、主人公が輝く。
「仮想敵」を設定せよ
ビジネスにおいても、仮想敵を設定することで、あなたの会社は際立ってくる。
しかし、ライバル社を敵視するのはもはや時代遅れ。
例えば、大手企業をライバルとして、「テレビ広告しない分、浮いた宣伝費を、お客様に還元します」などと比較すれば、短期間で売上は上げられるが、副作用も大きい。
そうやって集まってくる顧客は鋭くかみついてくることも多く、あなたの事業が大きくなったとき、今度は逆に後発企業からバッシングされることになる。
そこで、あなたの商品とはまったく関係ない商品を“仮想敵”に設定する方法がある。
例を挙げると、韓国コスメブランドのMEDICUBEは、
「専門家に任せていた毛穴ケアを自宅でも」
と打ち出した。
決して同業他社の商品とは比較していない。
ライバルを高級エステに設定することでお値打ち感も出るというものだ。
他にも、糖度の高い甘酒を売るときに、完熟マンゴーや高級スイーツをライバルに見立てたケースがある。
このように比較対象をライバル商品から想定外のものに変えるだけで、価格競争からも逃れられる。
「化学兵器で攻撃された際にも、大丈夫」
米国テスラ車の空調システムには、対生物兵器モードがある。
その説明として、創業者のイーロン・マスクは、「化学兵器で攻撃された際にも、大丈夫」と、なんとテロリストを仮想敵に設定した。
【貧す人】は、同業他社を仮想敵とみなす。
【稼ぐ人】は、自社商品をまったく異なる商品と面白く比較しながら、環境破壊、人種差別、貧困問題、エネルギー問題といった社会問題を仮想敵とする。
そしてライバル社すらも、あなたとの共同戦線に巻き込んでいくのだ。
誰もが味方にならざるをえない「共通の敵」はどこにいるか?
これを見出すことであなたの事業は使命感を持ち、より広い市場へ飛躍し始める。
(本稿は『【スーパーパワーアップ版】稼ぐ言葉の法則 ── 貧す人が稼ぐ人に変わる「売れる法則85」』の一部を抜粋・編集したものです)