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無意識に「焦り」を招く
今日は「焦ることの危険性」についてお話ししたいと思います。
人は焦ると慌てて、本来なら避けるべき行動をとってしまうことがあります。
焦りはたいてい、何かを耳にしてモヤモヤしたり、自分と他人を比較して気になったりすることから生まれます。
焦ったときの決断は……
そのような状況で下した決断は、往々にして焦りに基づいたものになってしまうのです。
問題は、この焦りに基づいた決断を自分の本来の意思だと勘違いしてしまうことです。
「自分で決めたことだから」と思い込み、それが自分軸の決断だと錯覚してしまうのです。
自分は今、焦っていないか?
しかし実際には、これは本当の意味で自分のやりたいことではありません。
見かけ上は自分軸に見えても、実際には他人軸の決断。「このままではいけない」という発想自体が、他人からどう評価されるかを気にしているという点で、他人軸なのです。
だからこそ、何か決断をする際には、自分が焦っていないかどうかをチェックすることが重要です。
自分の感情を意識する
もし焦っているようであれば、冷静になって考え直してみてください。もし焦っていなかったら、誰かと比較していなかったら、本当にそれをやりたいと思うか?
このように冷静に判断することで、焦りによる間違った決断を避けることができます。
焦りは間違った行動につながりがちですから、常に自分の感情を意識し、本当に自分がやりたいと思うことなのかを見極めることが大切なのです。