メンタルトレーニングを取り入れた後のチームの変化について、当時の主将を務めた福井章吾選手はインタビューの中で次のように答えています。

「僕個人としては『ありがとう』というワードを本当によく使うようになったことですかね。ただ、『ありがとう』を口に出すとなると恥ずかしいじゃないですか(笑)でも、プラスの事を思うのと言葉に出すのは大違いだということを脳科学的見地から教えてもらい、凄く納得できたので、意識して使うようにしました。

 チームとしては、親指を立てながら『いいね!』と言う、『いいねポーズ』を作り、練習中に良いプレーが出た時には皆で『いいね!』と言い合うようにしたんです。そうしていたら、アップの時やダッシュの時でも『いいね!』を乱発するようになり(笑)、チームの雰囲気がどんどん明るくなっていきました」(「慶應義塾大学野球部 日本一の陰にSBTあり!~Giving back(恩返し)の優勝~」日本能力開発分析協会『JADA通信』126号)