誰しも悩みや不安は尽きないもの。寝る前にイヤなことを思い出して、眠れなくなるなんてことも……。そんなときの助けになるのが、『精神科医Tomyが教える 50代を上手に生きる言葉』(ダイヤモンド社)。ゲイのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症……苦しんだ末にたどり着いた、自分らしさに裏づけられた説得力ある言葉。心が落ち込んだとき、そっと優しい言葉を授けてくれる“言葉の精神安定剤”で、気分はスッキリ、今日一日がラクになります!

【精神科医が教える】「深く落ち込んでしまう人」と「サラリと気分転換できる人」の決定的な心理の違いPhoto: Adobe Stock

なぜネガティブな気分に?

今日は、ネガティブな気分に「理由があるとは限らない」という話をしたいと思います。

誰しも、ポジティブな気分のときもあれば、ネガティブな気分のときもあります。

ネガティブな気分になると、「これが原因だ」とつい考えてしまうことが多いですよね。しかし、実はそうではないことも多いのです。

なぜ落ち込んでしまうのか?

もともとネガティブになりやすい時期やタイミングがあり、そのときにふとしたことで嫌な記憶が蘇ったり、気になることが浮かんできたりします。

誰しも嫌な記憶の1つや2つは必ずありますから、ネガティブな気分のときに、それを探し出そうと思えば頭に浮かんでくるわけです。

そして、そのネガティブな記憶に引きずられて、ふと落ち込むことがあるんです。

心は“お天気”のようなもの

逆に、機嫌がいいときには、嫌なことを思い出しにくく、些細なこともスルーできるものです。

心の状態は“お天気”のようなもので、晴れることもあれば、雨が降ったり曇ったりすることもあります。それは自然なことです。

だから、自分がどんな気分かということは、もともとの性格も影響しますが、タイミングによることも大きいのです。

晴れているのに雨が降っている?

もしいま、自分がネガティブな気分だと感じても、その気分を深追いしてしまうと、晴れているのに「雨が降っている」と感じてしまうことがあります。

気分が晴れてきても、過去の負の記憶に引きずられてしまうんですね。

そのうちなんとかなるだろう

大切なのは、ネガティブな気持ちをあまり深く追いかけず「そのうち気分が晴れてくるだろう」と思うことです。そうすることで、余計なエネルギーを使わずに済みます。

心にもリズムがあり、ときにはネガティブになることもあるということを理解して、あまり気にしすぎないようにしてくださいね。

※本稿は『精神科医Tomyが教える 50代を上手に生きる言葉』(ダイヤモンド社)の著者による特別原稿です。