時代によって
正式な伝達手段は変わる

 新しいメディアが生まれるたびに、それに適応する世代が生まれ、世代間でコミュニケーションのギャップが生まれる、という繰り返しが人類の歴史なのであろう。

 手紙が正式で、電話は手紙より格式が一段劣る伝達手段だと思われていた時代もあったし(「お電話で(お伝えするのは)失礼なのですが」、などと言ったものだ)、メールはめったに使わず、もっぱらLINEが主要な連絡手段であるという世代の人もいるだろう。

 2020年以降は、文書でも声でもメールでもなく、映像のみでコミュニケーションする世代が台頭してきているようだ。したがって、もう10年もしたら、「なぜメールを書いてくる人はなくならないのか、なぜLINEしてくるのか」といった動画がアップされることになるのかもしれない。

(プリンシプル・コンサルティング・グループ株式会社 代表取締役 秋山 進、構成/ライター 奥田由意)