フラッグシップ・ランボルギーニ、レヴエルトがFISCOを激走した。レヴエルトは、新開発6.5L・V12自然吸気ユニット(825hp)と、合計3基のモーターを組み合わせたPHEV・4WDモデル。システム最高出力は1015hpに達し、パワーウェイトレシオは驚愕の1.75kg/hpだ。8速DCTはV12の後方に横置きマウントされ、ボディ中央のセンタートンネルには駆動用リチウムイオンバッテリーを積む。レヴエルトは、ドライバーの求めるドライビングプレジャーを徹底追求するとともに、時代が要請する環境対応に真摯に応えたスーパーモデル。0→100km/h加速は2.5秒、トップスピードは350km/hをオーバーする。
国内初の
ランボルギーニ・レヴエルト試乗会
富士スピードウェイで行われた国内初のランボルギーニ・レヴエルト試乗会は、昼ごろまで雨が降り続くあいにくの天候となった。
私が参加した午後の枠でもまだコースの一部は湿っていた。けれど、スポーツモードで最終手前の14コーナーにアプローチした後、コーナー出口側でやや強めにスロットルペダルを踏み込むと、これ以上ないほどきれいな形でリアタイヤが流れ始め、安全かつ安心してパワーオーバーステアを堪能できた。しかも、クルマに誘われるままにカウンターステアを切ればオーバーステアはスムーズに解消され、最終コーナーに向けて直進の姿勢を取り戻すと、そこから脱兎のごとき猛ダッシュを始めたのである。このとき、スーパーカーの代名詞といって差し支えのないランボルギーニを完璧に御した征服感と満足感に、私の心は深く満たされた。
これを読んで「いやいや、そんなことができるのはプロのドライバーだけでしょう?」と思われるかもしれない。私自身は、多少スーパースポーツカーの扱いに慣れてはいても、技量的にはプロのレーシングドライバーには遠く及ばない。いや、レース経験が豊富なアマチュアドライバーの中にも、私より車両コントロールがうまいドライバーはいくらでもいるはずだ。
では、なぜ私が最高出力1000hpオーバーのモンスターマシンでそんな芸当ができかたのか。その秘密の大半がランボルギーニの卓越した4WD技術に依存しているといって差し支えない。