私はやみくもに人口を増やすべきだとは考えておらず、子どもを持たないという選択をする夫婦がいれば、その考えを当然尊重すべきだと思っています。ただ、「子どもが2人は欲しい」と願う夫婦が多い今の状況を直視し、その希望が叶う環境整備に取り組んでいくのは当然だと考えます。
今、多くの夫婦が理想の人数の子どもを持てないのは、国民みんなが不安だからです。「この給料では結婚できない」「今の収入では子育てなどできない」……。結婚したい人が結婚しないのも、子どもを産みたい人が子どもを産むことができないのも、今の社会に不安を抱いているからです。
ということは、少子化を改善していくには、フランスのようなわかりやすいインセンティブを示し、国民の不安を解消してあげればいい。たったそれだけのことなのに、国は「予算がないから」などの理由をつけて思い切った子育て支援策をしようとしません。
財源はあります。実行できないのはやる気がないからです。明石市でできたことがなぜ国にできないのか?その理由はただ1つ、「トップにやる気がないから」です。