英語を勉強しているが、英会話の上達を実感できない――そんな人に試してほしい1冊が『中学英語だけで面白いほど話せる!見たまま秒で言う英会話』だ。「イラストを見る→見たままを英語にする」を繰り返すことで、日本語を介さず瞬時に答える「英語の反射神経」を鍛えることができる。本稿では、著者の森秀夫さん(麗澤大学外国語学部教授)に、ネイティブの会話に出てくる言葉遊びについて教えてもらった。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局)
「オーキードーキー」ってどういう意味?
――ネイティブの会話で「オーキードーキー」という言葉を聞いたのですが、これってどういう意味なのでしょうか?
森:"Okie dokie"は、"OK"と意味は同じですが、韻を踏んでリズム感を持たせた言葉遊びです。
英語にはこうした韻を踏んだ言葉遊びがたくさんあります。たとえば、「それは簡単!」って英語でどう言いますか?
――えっと、"That's easy."や"It's simple."でしょうか?
森:その通り!他にも "That's so easy."や"That's really easy."って言えますよね。
では、この英語に、少し遊び心を加えて言ってみましょうか。
"Easy peasy, lemon squeezy."「とても簡単」のように言います。
同じ英語の意味でも、韻を踏ませて、フレーズがリズミカルになっていますよね。
――早口言葉みたいで楽しいですね。
森:では次に、「またね」は英語でどう言いますか?
――"See you later."とか"Catch you later."ですか?
森:そうですね!これにも言葉遊びの表現があります。
"See you later, alligator!"って言うと、相手が"After a while, crocodile!"と返してくれることがあります。
laterとalligatorで韻を踏んで、whileとcrocodileで韻を踏ませています。リズミカルで、ちょっと遊び心があって楽しい表現ですね。
ではもう一つ。何かを選び取るときに、「どれにしようかな?」ってどう言うでしょう?
――"Which one should I choose?"でしょうか?
森:いいですね!他にも "Which one should I go for?"とか、"I wonder which one to pick?"なんて言い方もありますね。
ですが、少し遊び心を加えて、"Eenie, meenie, miney, moe"って言いながら選ぶこともできますよ。
これは子どもたちが何かを選ぶときに使うのです。
英語の "Eenie, meenie, miney, moe, Catch a tiger by the toe, If he hollers let him go, Eenie, meenie, miney, moe."というフレーズです。
日本語では、「どれにしようかな。神様の言うとおり」ですね。
――面白いですね。でも、韻を踏むってどういうことなんでしょうか?
森: いい質問ですね!韻を踏むというのは、単語の最後の音が似ていることです。
例えば "cat"と"hat" や、"fly"と"sky" みたいな感じですね。韻を踏むことでリズムが生まれて、言葉が覚えやすくなるんですよ。
韻を踏む表現は、日常会話では頻繁に使われるものではありませんが、音楽や詩、ラップ、あるいは遊び心のある言葉遊びをする際に使われることがあります。
たとえば、次のような場面で使われることが多いです。
1.音楽やラップ
歌やラップの歌詞では、リズム感を出すために韻を踏むことが多いですよね。特にラップでは、韻を踏むことが技術的に重要なので、聞いている人にうまく響くかどうかに大きく影響します。
例: "It's getting hot, so take a shot."
2.詩やライム遊び
詩を書くとき、リズムや流れをよくするために韻を踏むことがよくあります。子ども向けの詩や童謡では特に韻を踏むものが多く、リズム感が出やすいためです。
例:"Twinkle, twinkle, little star, how I wonder what you are."
3.冗談や言葉遊び
友人同士で、冗談や言葉遊びとして韻を踏むこともあります。これが意図的に使われると、会話にユーモアを加えられます。
例:"No pain, no gain."
4.キャッチフレーズや広告
広告やマーケティングでも、覚えやすさを狙って韻を踏んだフレーズを使うことがあります。
リズムや語感がよいと、記憶に残りやすくなります。
例:"An apple a day keeps the doctor away."
英語にはこういう言葉遊びがたくさんあるんですよ。こういった表現を知っていると、会話が楽しくなりますし、ネイティブが持っている言葉の感覚に近づくことができるようになります。