フケやかゆみのある人は
メンソール系のシャンプーは避けて

 またフケやかゆみに悩んでいる場合、そういった症状を抑えるシャンプーが数多く市販されていますね。ただ、シャンプーに含まれる薬効成分はすすぎの時にかなり流れてしまうので、その効果は限定的。前回お伝えしたように洗髪後に保湿をして地肌を乾燥させないことを習慣にし、洗浄力が強すぎるシャンプーを使わないことが大事です。

 フケやかゆみの症状がある人に限って“爽快感のあるシャンプー”を使っていることが少なくありません。悪循環を招いてしまうので洗浄力が強いメンソール系のスッキリする類いのシャンプーは避けましょう。薄毛を伴う脂漏性皮膚炎の場合は、皮膚炎を治療すれば通常は脱毛も回復しますが、あまりに長い期間、脂漏性皮膚炎が進行してしまうと、発毛は難しくなります。

更年期から敏感肌になることも
愛用のシャンプーでも見直しを

 また意外なところですが、寝癖直しスプレーも、刺激の強い界面活性剤が入っていることがあるので成分をよく見てください。一日付けたままでいると、髪が傷む原因になることもあります。

 シャンプーの保湿(油分やシリコン)にどういうものが使われているかをチェックすることも必要です。一時期、「ノンシリコンシャンプー」がはやりました。これも良さそうに思うかもしれませんが、シリコンは髪を一本一本コーティングしてくれるので決して医学的に悪いわけではありません。むしろ、艶のある髪にシリコンは重要なんですよ。

 最後に、年齢とともに頭皮の環境はどうしても乾燥しやすくなります。ですから、若い頃は安いシャンプーなど何を使っても平気だった人が、更年期くらいから敏感肌になるのは男女ともによくあります。何だか最近頭がかゆいな、髪がどうも元気がないなと思ったら、長年使っているシャンプーであっても疑ってください。そして今の自分に合うものを選び直す、妥協しないことが大切です。