そんな老け顔にならないためにもたんぱく質を優先して食べたほうがいいんじゃないの? と考えている方が非常に多いのですが、そのために炭水化物や脂質を減らしてしまうのは大きな間違いです。たんぱく質に偏った食事をしているとエネルギー不足を起こし、たんぱく質が本来の働きをできなくなって、結果的にどんどん老け顔になってしまうからです。
毎食、主食のごはんを食べることでハリのある顔へ
人間のカラダは“エネルギー・ファースト”でできています。そのため、食事からとった栄養は、筋肉や骨格を作るために使われるよりも、まずはカラダを動かすエネルギーを満たすために使われます。
私たちがカラダを動かすための最大のエネルギー源はブドウ糖なので、糖質が不足してしまうと、どうしてもエネルギー不足を起こします。すると、食事からとったたんぱく質は、筋肉や骨をはじめとした組織を合成するためではなく、不足したエネルギーを補うために使われてしまうのです。
さらにエネルギーが不足している場合は、カラダの組織を分解してエネルギーとして使います。つまり、炭水化物や脂質を抑えた食事をして激しい運動などをしてしまうと、筋肉がつくどころか、逆に減ってしまうのです。
たんぱく質ブームに踊らされて老け顔にならないためには、毎食、たんぱく質だけではなく、ごはんやパンといった主食と、適度な脂質をとることが大切です。人はエネルギーを得るために糖質と脂質を同時に利用しています。また、脂質は糖質がないと完全燃焼できません。両方とることが重要なのです。
具体的には、1日の総エネルギー量の50~65%を炭水化物でとるようにします。年齢や性別、活動量によって異なりますが、おおよそ1食、ごはん茶碗に軽めに1杯(150g)が目安。コンビニのおにぎり1個では少し足りません。食パンなら、6枚切りで1.5枚、8枚切りで2枚ほどです。
脂質は、肉や魚などのおかずを食べればある程度とれるはずです。生野菜しか食べないなど、極端に脂質を抑えた食事でなければ、大丈夫でしょう。
たんぱく質ブームで、ごはんやパンはとかく悪者にされがちですが、毎食主食を食べることで、ハリのある若々しい顔を1日でも長く維持していきましょう。