日本人の9割が保有する「新やせ菌」があった!

 いくつになっても若々しく見える人や健康を維持している人の条件のひとつといえば、余分な脂肪がついていないこと。

 40代に入ると代謝が落ち、どうしても太りやすくなりがちですが、特別な努力をしなくても太りにくい人もいて、「この差はなに?」と悩んだことのある人も少なくないと思います。

 そんな悩みをお持ちの方々の間で一時話題になったのが、「やせ菌」の存在です。

 腸の中に、ある特定の菌を持っている人はカラダに脂肪がつきにくいといわれていました。

 ただし、当時「やせ菌」といわれていたのは、クリステンセネラ菌とアッカーマンシア菌で、日本人でクリステンセネラ菌を持っている人はほとんどおらず、アッカーマンシア菌を腸内細菌の1%以上保有している人は1割程度と少なく、日本人がこれらの菌を増やすことで太りにくいカラダを手に入れるのは難しいと結論づけられていました。

 ところが近年になって、日本人の9割が腸内に保有している「新やせ菌」が発見され、私たち日本人もこの菌を増やすことで太りにくいカラダになれるということがわかったのです。

 そんな注目の新やせ菌は、ブラウティア菌といいます。

 2019年、弘前大学の中路重信特任教授らのグループが、腸内フローラのブラウティア菌が多いほど内臓脂肪が少ないことを発見しました。ブラウティア菌は脂肪組織などへの直接作用や腸内環境の改善によって、肥満や糖尿病を改善する可能性があり、私たちにとって有用な細菌であるとされています。