今後の「タレント活動」にも影響か

 今年7月には、JRA職員との結婚を発表したばかり。「結婚の時に“引退”は全く頭をよぎりませんでした。ジョッキーとして成し遂げていないことがたくさんあります。結婚を機に一層、競馬に精進したい」と話していたが、わずか3ヵ月後の電撃引退となった。

「引退に関しては、JRA職員である夫とも話し合ったでしょう。ただ、ルールに反する行為に関しては厳しい処分を科されます。スマホの持ち込み禁止は一言でいうと八百長をはじめ、不祥事を起こさないように設けられた措置です。騎手がスマホを持ち込んだ際に課される処分は、大きく分けて3つで、期間を定めて調教、騎乗の停止、戒告、50万円以下の過怠金。スマホの持ち込み禁止は競馬学校のころから厳しく教えられる基本です。それを十分承知しているにもかかわらず、ルール違反をした。残念としか言いようがありません」(競馬担当記者)

 本人は「今後のことなどは、まったく考えられる精神状態ではないほど憔悴している」(競馬関係者)というが、「引退しても、今後の調査次第では、競馬関与の禁止、停止等の処分の可能性もある」(同)という。

「アイドル並みの人気とルックスで、テレビでも引っ張りだこでしたから、引退もアスリート枠でのタレント活動も可能ではあります。ただ、競馬関与の禁止、停止等の処分などが下された場合、競馬の解説などは難しくなるでしょう。仮にCMや講演会などの活動をするにしても、今回の処分理由が“虚偽申告”という行為のためハードルは高くなる」(スポーツ紙記者)

 結婚後も「藤田」の登録名で現役を続行し、根本師と二人三脚でG1制覇を目指していた。

「ジョッキーとしてもっともっと頑張らなきゃいけないし、成し遂げていないことがたくさんあります」と熱く語っていた藤田の引退を、誰よりも悔しがっているのは本人かもしれない。

(宮本エミ)

AERA dot.より転載