それに対して、障害者専用を掲げる風俗店は日本で20店舗あるかどうかだ。全障害者の半数を男性だと仮定し、その8割が18歳以上とするなら、約375万人いることになる。既存の障害者専用風俗店だけでは対応できない市場規模である。

 もちろん障害者の中には専用を謳っていないお店に足を運べる人もいるだろう。けれども、障害者に対応できるスキルや配慮をもったキャストを必要とする障害者もいるはずで、そう考えると確かに障害者の性的欲求は無視されていると言っていい状況だ。

女性のヘルパーを「性の対象」に
してはいけないと自制してしまう

「『そういう話をすると嫌がられる。同じ男性同士なのに気持ち悪がられるから辛い』『お前は性欲がないからいいよな……みたいに言われる』『性欲がないと思われているから、こちらから話題に出すことが憚られる』とおっしゃったお客様もいます」(貴美子さん)