上の者からしか学べなければ
歳とともに対象は減っていく
理想のメンターは、久しぶりにお会いする時に「自分もかなり成長したから少しはメンターに追いついただろう」と意気込んで会うと、メンターもまた自分と同じかそれ以上に進化しています。「うわあ、やっぱり追いつかない」とがっかりしつつ、でもそれがまた目標となり「今度会う時こそは」と思わせてくれます。
そのようなメンターは前述した通り、属性に関係なく「全方位」から新たに学んで吸収して自分のものにしていくので、何歳になってもどれだけ肩書を得てもそこに甘んじずにパワーアップしていきます。
その一方で、「自分より学歴や肩書の低い人間の意見など聞いても時間の無駄」「自分より年下の意見など聞いても得るものがない」という偏見がある方は、ご自身が肩書を得て、年齢を重ねれば重ねるほど、「自分よりさらに上」の人からしか学ぶことができなくなります。だから、その対象者は当然ながら減っていきます。
「全方位から学ぶ」人から比べたら得られる学びの量が圧倒的に減ってしまうのです。だからどんどん成長が鈍化していってしまい、かつてメンターと慕ってくれていた人に、追いつかれ、追い抜かれる可能性も出てくるのです。自分以外の人達からどれだけ学び続けることができるのかということも、メンターとして居続けられるかどうかの条件の1つになると思います。