COPDになると、咳と痰が出て、さらに悪化すると、息切れするようになる。COPDの90%は喫煙者である。喫煙者は80歳を越して生きるのは難しいと覚悟した方がよい。
煙草くさき国語教師が言うときに明日という語は最もかなし 寺山修司(『寺山修司全詩歌句』思潮社、1986)
図書室の窓より見下ろす喫煙所同じ時間に同じ顔ぶれ 永田紅(永田紅『春の顕微鏡』青磁社、2018)
タバコを吸うのは決して格好のよいことではないことを知ってほしい。
酒は飲み過ぎないかぎりは
健康に悪くない
タバコをやめると、ほかの人の吸っているタバコの匂いも気になってくる。それだけ匂いに敏感になっているのだ。
他人のタバコの煙(副流煙)でも健康被害を受けるということを最初に指摘したのは、国立がんセンターの平山雄であった。
1981年の「ヘビースモーカーの妻たちの肺がんリスク」という論文は、日本の家は狭いからだろうなどと言われ、世界からなかなか受け入れられなかった。
しかし、その後の研究により、受動喫煙によっても、がん、循環器疾患のリスクが高くなることが確実になった。マンションのベランダでタバコを吸う「蛍族」が増えたのも、「ヘビースモーカーの妻たち」の闘いの成果であろう。
アルコールについては、飲み過ぎない限りは健康に悪くないというデータが多く、厚生労働省もそれを認めていた。