2017年の発売以降、今でも多くの人に読まれ続けている『ありがとうの魔法』。本書は、小林正観さんの40年間に及ぶ研究のなかで、いちばん伝えたかったことをまとめた「ベスト・メッセージ集」だ。あらゆる悩みを解決する「ありがとう」の秘訣が1冊にまとめられていて、読者からの大きな反響を呼んでいる。この連載では、本書のエッセンスの一部をお伝えしていく。

ありがとうの魔法Photo: Adobe Stock

ガンが自然に治癒した人たちの共通項は、「ガンになったことに感謝している人たち」らしい

 ガンと診断された患者の中に、数百人にひとりの割合で、自然治癒する人たちがいるそうです。

 私のまわりにも「ガンが治った」という方がたくさんいらっしゃいますが、その人たちに共通しているのは、「ガンになって本当によかった」と感謝していることでした。

「ガンになったことで、同じ病気を抱えるさまざまな仲間と知り合うことができた。命をかけて情報交換をする仲間たちは、みな、やさしく、明るく、親切な『よき仲間』だ。ガンにならなかったら、努力すること、頑張ること、競い合うこと、比べること、争うことだけの価値観しか知らなかったかもしれない。けれどガンになってからは、今までの自分なら、かかわりがなかったような『よき仲間』に囲まれている。ガンになって、本当によかった。ありがとう」

「ガンになる前より、ガンになってからのほうが、ずっと幸せだった」と思っている人は、どうやら、奇跡的にガン細胞がなくなることがあるようです。

 一方、「どうしてガンになったんだ」とか、「どうして自分だけこんな目に遭わなければいけないんだ」とガンを否定し、自分の境遇を嘆き悲しむ人がいます。

 そして、そこから抜け出そうとあらゆる治療を施し、必死になってガンと闘う……。

 けれど、もしかすると、「闘う」と決めた瞬間から、ガンの病状は進行していくのかもしれません。

 人間はなぜ「病気」になるのでしょう。なぜ「ガン」になるのでしょう。

 宇宙の方程式から考えると、それは「神様」が、「命をかけて、感謝を学んでみませんか?」「命をかけて、謙虚さを学んでみませんか?」と、学ぶ機会を与えていただいていると解釈することができそうです。

 ですから、ガンになったことにさえ、「心から感謝」できるようになったならば、「神様」は、「もう訓練の必要はありませんね」と、その人の体からガン細胞を取り除いてくれるのかもしれません。

「問題に感謝」してしまったら、「問題として存在する意味がなくなってしまう」ので、その「問題」は自然に消えていくらしいのです。

 もしも「余命半年」と宣告されたなら、半年をどうやって1年、2年、3年に延ばすかを考えるより、「喜ばれると嬉しい」という本能に従って、「喜ばれる存在になろう」と心がけてみてはどうでしょうか?

 死ぬまでの間に、「どれだけの人に喜んでもらえるのか」を考えるのです。

 残された時間を「喜ばれるため」に使う。
 残された時間を「感謝」のために使う。
 残された時間を「よき仲間」と過ごすために使う。

 そのように実践できる人は、ときとしてガン細胞が消滅する可能性があるようです。