那覇基地に司令部を置く、南西航空方面隊とは?

F:スミマセン、今さらなんですが、航空自衛隊那覇基地の具体的な役割を教えて下さい。

航空自衛隊の役割が書かれた書類航空自衛隊には、東西南北と四つの航空方面隊がある。南西航空方面隊はもともと「南西航空方面混成団」だったが、重要度が増したため規模が大きくなり、2017年に「方面隊」に格上げされた 提供:航空自衛隊 拡大画像表示

奥:はい、この那覇基地は、「南西航空方面隊」の司令部がある大変重要な基地であります。戦闘機の部隊やレーダーで空を警戒監視する部隊、そして地対空ミサイルの部隊などによって編成されています。対領空侵犯措置などの任務はもちろんのこと、沖縄周辺区域の救難活動も行っています。

「第9航空団」は、F-15J戦闘機による防空等の任務と、T-4中等練習機による各種支援飛行が主な仕事です。スクランブルで飛ぶのはF-15です。フェルディナントさんは入間でT-4に体験搭乗されたと伺いましたが、あれと同じ飛行機が那覇にもあるんです。

南西航空方面隊の主要部隊南西航空方面隊の主要部隊 提供:航空自衛隊 拡大画像表示

 自衛隊の「目」の部分を担うのが「南西航空警戒管制団」です。通称「ガメラ」と呼ばれる大きな亀の甲羅のような固定式のレーダーや、車輪の付いた移動式のレーダーをネットワークでつないで、24時間365日、空を監視しています。そして防空指令所から、管制官が戦闘機を誘導します。移動警戒レーダーは、後で実際に見学していただきます。

 警戒管制部隊と連携して、我が国に侵攻する航空機や弾道ミサイルを迎撃するのが「南西高射群」です。 使用するミサイルはペトリオットミサイル、通称「ペトリ」です。現存する地対空誘導弾の中では、最も命中率が高いと言われる最先端のシステムです。市ヶ谷の防衛省敷地内にも同じものが配備されています。