中国軍の活動は海でも活発化している
航空自衛隊 那覇基地レポート第三弾。前回は、航空自衛隊の戦闘機が緊急発進する「スクランブル」が多いときには年間1000回以上あること、そしてかつては対ロシアのスクランブルが多かったが、2012年以降は中国の飛行機が多数飛来するようになり、ここ10年は対中国のスクランブルが多くなっていることをお伝えした。引き続き、防衛省 航空自衛隊 南西航空方面隊 司令部 防衛部長 奥田将善氏のインタビューをお届けする。
F:中国軍の活動は、空だけでなく海でも活発化していると聞いています。先日は中国軍機が歴史上初めて日本の領空を侵犯しましたが、海の方はどうでしょう。
防衛省 航空自衛隊 南西航空方面隊 司令部 防衛部長 奥田将善氏(以下、奥):中国軍は海上でも活動しています。本年9月には中国の空母を含む艦船が与那国島と西表島の間を航行し、一時は接続水域内にも侵入しました。中国海軍の空母が日本の接続水域を航行したのは初めてのことです。
F:それは、法的に問題はないんですか……?
奥:接続水域は公海ですから、国際法上外国の船も航行することが可能です。