憧れの第1志望校の合格に向けて、わが子と歩んできた濃密な時間。その努力を結実させるためにも「最後の2カ月」は親の伴走がより重要になる。取り組むべきことを取捨選択し、過去問演習の効果を高めるにはどうすればいいのか。特集『わが子が伸びる中高一貫校&塾』の#1では、短期間で逆転合格するためのスケジュールの組み方について、すご腕のプロ家庭教師集団「名門指導会」の西村則康代表が伝授する。
2カ月で逆転合格を目指すには
親の伴走力が重要になる
「第1志望校の偏差値に5ポイント届いていない」「過去問で合格最低点が取れない」――。2月入試まで残り2カ月強。本番が刻一刻と迫る中、焦りを隠せないご家庭は少なくありません。
それでも過度に悲観する必要はありません。なぜなら、小学6年生は入試当日まで伸び続けるからです。
実際、残り2カ月からの追い込みで「偏差値5を逆転する子」を何度も見てきました。昨年も偏差値的には10程度不足していた子が、最後の2週間の頑張りで慶應義塾普通部と慶應義塾中等部に合格しました。
ただし、逆転合格を実現するためには条件があります。それは取り組むべきことを「取捨選択」することです。これからは「得点力」を高める時期だからです。
残り2カ月は志望校の過去問演習など、スケジュールが詰まっています。塾の課題や弱点対策など、全てに取り組むと破綻してしまいます。
過去問の演習も戦略的に取り組まないと最後の詰めが甘くなり、合格率の向上につながりません。スケジュール管理は子どもにとって難しい部分です。
わが子が中学受験の勉強を始めてから、その取り組みを応援してきたと思いますが、残り2カ月は今まで以上に「両親の伴走」が重要になるのです。
次ページでは、逆転合格を目指すスケジュールの組み方や、合格率を高める過去問との向き合い方を具体的に解説。意外な「時間の確保」の仕方や、子どもが積み重ねてきた努力を結実させるための、短期間で「得点力」を高める勉強法も紹介する。