口座開設から売買までスマホで完結
ポートフォリオをゲーム感覚で作る商品も

 その一つがスタートアップのブルーモ証券から24年5月に正式リリースされたスマホアプリ「Bloomo(ブルーモ)」だ。

 口座開設から売買まで、パソコンも書類の郵送も不要でスマホのみで完結。口座開設申し込みは、わずか約2分で完了する。

 売買できるのは、米国株と海外ETF(上場投資信託)だ。「若い世代にとっては、AppleやGoogle(Alphabet)など普段自分が使っている商品・サービスの提供企業の株式が買えることが魅力」と、同社代表取締役社長の中村仁氏は話す。

 購入の仕方も驚くほど簡単だ。最初にどんな銘柄をどの割合で買うかを決めてポートフォリオを組む。

 例えば、Appleを20%、Googleを15%、Amazonを15%、Coca-Colaを10%…といった具合で100%中の割合を決める。操作はリストや検索で表示された銘柄をタップし数字を入力するだけだ。

 一般的には個別株を買い増していった結果、自分のポートフォリオができあがる。だが、ブルーモは逆に最初にポートフォリオを組む点が大きく違う。

「リスクを検討しながら初めにポートフォリオを組むのはプロのファンドマネージャーのやり方。それを直感的操作かつゲーム感覚で容易にできる点が特徴で、自然と分散投資ができる仕組みになっている」(中村氏)

 ポートフォリオを組んだら、後は入金すれば、同社が米ドルへの両替と設定した割合通りの買い付けを代行してくれる。毎月同じ額を自動入金して買い付ける積み立て投資も可能で、銘柄の入れ替えや割合の調整も好きな時に自由にできる。

 もし、両替や価格、数量を指定して一つひとつの銘柄を買い付けるとすれば、相当な手間と時間がかかる。それが入金するだけで複数の米国株や海外ETFが買える。今の若者が重視する「タイパ(タイムパフォーマンス)」の良さが際立つ。

達人のポートフォリオを
“コピペ”できる機能も

 だが、リスクを考慮してポートフォリオをどうやって組めばいいか、Z世代で初心者ともなれば分からない人も大勢いるだろう。