他人の選んだ銘柄と運用履歴を見ることで
自分の金融リテラシーを高められる側面も
さらに特筆すべきが、個々がいつ何の銘柄を買ったか、今どんな銘柄を持っているかといった履歴とポートフォリオが記録され、大半のユーザーが運用成績を含めて、それを公開していることだ。
「Z世代はSNSで自分自身の言動を公開する文化に慣れており、履歴を共有することに抵抗感がなく、むしろ見せる方が自然だと思っている」と同社CEO(最高経営責任者)のブライアン・ジェフン・ユン氏は言う。
そうして多くが履歴の公開に同意しているため、「今週どの銘柄を何人が売買しているか」「どんな人が売買しているか」も一目瞭然となる。
例えば、特定の銘柄の株価が下落し、売ろうかどうか迷っている時も、他者の動向を見て売りに走る人が少なければ、冷静に再考できる。また、タイムラインを確認して、発言を見て参考にもできる。
こうして他者の売買状況や考え方を見ながら、少しずつ投資のノウハウを覚えられるのも人気の秘訣だ。
「投資はしたいが損はしたくない。だからまずは少額から始めて勉強したいというのがZ世代の本音。だが、従来は学べるツールがあまりなかった。ウッドストックであれば、少額から投資を経験でき、他者の履歴やコメントも学びになる。金融リテラシーを高められる要素が若者を引き付けている」(ユン氏)
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学びという点では、投資について分からないことを教えてくれる生成AIも24年9月に実装した。銘柄や株式投資に関する質問をすると即座に答えてくれる。Z世代の投資初心者にとっては心強い“先生”となる。
「Z世代向きの機能が豊富で、使いやすいため、広告を出さなくても口コミで利用者が増えている。24年7月の口座開設数は前年比750%を記録している」と、ユン氏は話す。