谷垣禎一 著、水内茂幸・豊田真由美 聞き手
だけど、こっちも対岸の火事のように言ってると、これはだめなんですよ。今までの政治と違うことがいろいろ起きているわけでしょう。例えばSNSがさまざまな議論を過激にさせているところもありますよね。社会が変わっていることを、私たちもしっかり踏まえているか。どういう仕組みでやっていけばいいのか。
今は多数を占めている自民党にも迷いがあるし、野党にも迷いがあるでしょう。という私も、快刀乱麻を断つような意見がなかなかできません。
大島 今の野党は、政党の名前を変え過ぎています。さらに分裂し過ぎです。落ち着いてやればいいのに運営力がない。問題は理念と同時に、運営力のなさなんだろうな……。大同連携をもっとしてほしいですよ。今は理念の軸を一生懸命探しているとは思うけれども、それと同時に、民主主義には一定の「数」が必要ですから、そこをしっかりして、我慢して。
野党には、3年半も政権を経験した方々がおられるでしょ。野党間の連携を強くしながら、自公に対し、まずは存在としての対立軸を作る。そこで、社会の中でどういう位置付けを取るべきか、1つの軸を作る。緊張感を持った日本の政治を作るためにも頑張っていただきたい。