そういう多様性や意見の違いがぶつかり合う。そこで議論が生まれなきゃ、民主主義じゃない。

 派閥の弊害といわれますが、実際なくすとなれば、派閥のない新しい自民党では、いろいろな人の意見をすくい上げ、まとめていく方法をどうするのか。谷垣総裁のときには、議員総会を当選期別や地域のブロックに分けてやりました。

 一方、今の派閥で何が問題だったかといえば、各グループが独自に資金を集め、それぞれの身内の論理だけで「日本の政治を動かすことができる」と思いあがっていたことではないか。そのあたりの改善点を制度的に考えるべきではないでしょうか。

 もう1つ、個々の先生方が、自分のグループは何のためにあるのかを考えるべきです。それはもちろん、国民のため。そこを忘れちゃいけません。

谷垣先生のご指摘は、民主主義下での大きな課題です。ひとつひとつをみんなで相談して決めてくれればいいけれど、独裁的、権威主義的な党になってはいけない。