借金をさせて、カネの奴隷にする。そういう仕組みからは逃げるしかありません。どこに逃げるか、そんなのはどこでもいいのです。我々が逃げたところが逃げ道なのです、どこにたどりつくかわからない、行き先不明だから、追手から逃れる道になるのです。
どこに逃げたらいいのかと聞き、どうやって逃げようか、あれこれ吟味しているうちは、逃げることなんてできません。勇気を超えた、やぶれかぶれこそが逃げることの本質なのです。
背負っている責任や義務をほっぽりだして、ぽーんと跳んで、くるくる回転して、どこだかわらないところにぴたっと着地をする。
これでいいのです。これくらい無責任だから生きていけるのです、考えないから生きていけるのです。自分の将来を想像しても、暗くなるだけです。
ウーバーの配達員を
今すぐやめてしまえ
そんないい加減なことじゃだめだというやつらこそ、だめなのです。ご主人様と仲間たちのつくった常識に従って、アイツらの言う責任ある生き方、アイツらが果たせという義務、自分が逃げたら、自分より弱い立場の誰かが困ることになるなんて言うやつらこそ、弱い立場の人を困らせている張本人なのです。そんなのを真に受けたら死ぬまで鎖につながれたままですぞ。
勝山 実 著
ほんとうにやりたい夢をかなえるために、いまはとりあえずなんて言っていると、ウーバーイーツの配達員として生き、そしてウーバーイーツの配達員として死んでいくことになってしまいます。
生きづらいなんて愚痴っている場合ではありません。座布団を枕に、いますぐ部屋に寝そべって天井を眺め空想したまえ、ウーバーイーツのような賃金値下げ競争ピンハネアプリを使ったギグワークなんてやめたまえ、それで困る人のことを心配するのは経営者の役割で、我々ではない。
背負っているその四角いバッグを捨てたまえ、奨学金を返すのをやめたまえ、家賃を払うのをやめたまえ。滞納せよ。自由な時間は、なんの努力もなしにすぐに手に入る。
これを民衆全員でいっせいにやります。ご主人様は破産します。ご主人様を税金で救済するなんてことはやりません、全員逮捕します。お金を貸して、借金を負わせてはならぬと叱りつけます。お金はあげなさい、徳を積みなさい、と諭します。そうして世界に、自由と、平和が訪れるのですよ。