眼科での診察・測定を経て処方箋を出してもらい、それをもとにメガネ屋さんでつくってもらった老眼鏡と、「100円老眼鏡」には天と地ほどの差があります。

(このとき、眼科を受診することで「目に潜む病気がないか確認してもらえる」というメリットがあります。老眼だと思って眼科を受診したら、実は片目が緑内障で失明寸前だったというケースは、実際珍しくありません)

「100円老眼鏡」は
使い過ぎると目の負担に

 たとえていうと「100円老眼鏡」とは簡易的なサンダルのようなもの。

 それに対して、眼科を経てメガネ屋さんでつくってもらった老眼鏡は、ランニングシューズのようなもの。

 サンダル履きでマラソン大会に出場する人は、いないはずです。うまく走れませんし、足が豆だらけになってしまうでしょう。

 ランニングシューズでないと、マラソンなんてできません。それくらいの差があると認識してください。

 そもそも「100円老眼鏡」の度数が、あなたにぴったり合っているかどうかは疑問です。数種類の度数から選べる商品もありますが「なんとなく合っている気がするもの」をカンで選ぶわけでしょう?

「100円老眼鏡」をしょっちゅう利用していると、そのたびに目に負担がかかり、目の老化が余計に進み、老眼の進行がより加速しかねません。

「度数調整ができる老眼鏡」もあります。メガネと目の距離を調整できるダイヤルがついていて、それを回すことで度数が変えられるという商品です。

 確かに度数は変えられますが、そもそも度数を頻繁に変える必要はありません。

 それより、メガネ屋さんで自分に合った度数の老眼鏡をつくったほうがお得です。

 また「100円老眼鏡」にせよ「度数調整ができる老眼鏡」にせよ、乱視の補正などはできません。眼科の処方箋をもとに、メガネ屋さんできちんとつくれば、乱視の補正もしっかりと行ってくれます。それは大きな差ですよね。