ビジネスパーソンは、とにかく忙しい!少々カラダに不調があっても、なかなか病院に行けない、誰に相談したらいいかわからない、料金もいくらかかるのか…そう思っている人も多いはず。この連載は、所属している先生がすべてイケメンの「イケメンドクターズ」(NHKの『ごごナマ』でレギュラー出演も!)の先生方が、みなさまのちょっとしたお悩みにお答えします。第1回目は、最近急増している「スマホ老眼」についてです。

スマホ老眼
まだ老眼になるには早い世代の間で「スマホ老眼」が増加しています Photo:PIXTA
【お悩み】
最近、夕方になるとスマホの画面が見えにくくなります。「それってスマホ老眼じゃない?」と会社の同僚に言われて焦っています。まだ32歳になったばかりのアラサーですし、この年で老眼ではないですよね?(男性・30代)

スマホの普及で急増中!

「スマホ老眼」という言葉、最近話題になっていますね。ここ数年でスマートフォン(以下、スマホ)の普及と共に、すっかり定着した目の病気となりました。私の病院でも同様の悩みを持つ患者が沢山来院します。

 まだ若いのに手元が見えない…老眼になったのか不安だ…このまま目の病気になったり失明しないか心配だ…といった相談を受けます。スマホ老眼と老眼の違い、スマホ老眼の治療法、スマホ老眼に潜むブルーライトの危険性など目の安全のための正しい情報をお伝えしていきます。

スマホ老眼は「老眼」とは別物

 スマホ老眼とは、近距離でスマホを見続けることで一時的に老眼のようにピント合わせが難しくなり、ぼやけたり、見えにくさを感じる症状のことです。「老眼」という言葉を含むため、若いのに老眼になったと勘違いされることが多いのですが、実際の老眼とは別物です。老眼は加齢に伴って水晶体や毛様体筋(水晶体を動かす筋肉)が硬くなり、目のピントを合わせる機能が低下する状態です。40歳以降に見られ、一般的にピント機能の回復は難しいと思われます。

 一方、スマホ老眼は医学的には「調節緊張」と呼ばれるもののこと。近距離でスマホを続けて使用することで近くにピントが合ったままの状態に順応し、目が一時的に近視化している状態です。つまり、スマホ老眼は、適切な休息や治療を行えば回復が望めます。

 画面が小さく、近距離でのスマホの長時間使用は目への負担を大きくします。スマホ老眼かな?と思い当たる症状がありましたら、一度眼科を受診することをお勧めします。ただし、スマホ老眼そのものは病気ではなく、一時的な症状であるため、眼科の精密検査で異常を認めないことも多いのです(だから眼科でも見落とされることが多くあり、患者さんは苦しんでいます)。

 ですから、眼科を受診した際は老眼のように見えにくさを自覚する状況、つまり、スマホをいじった後に目が悪くなった気がする、パソコンを長時間使った後に近くが見えにくくなる…などを問診で聞いてみてください。