さらに、考え方は年齢や経験を重ねれば自然に高まるとか、男性のほうが女性よりも、また、大人のほうが若者よりも正しい考え方を持っていると思い込んでいる人もいるかもしれません。
しかし、それは全くの誤解でしかないでしょう。歴史書を読んでも、また現実の社会を見ても、年を重ねるごとに、処世術には長けても、自己本位になり、妬み・恨み・嫉みというものが抑えきれなくなった人物がたくさん登場しています。
『運命をひらく生き方ノート 約三十年、稲盛和夫氏のもとで学んだこと』（致知出版社）大田嘉仁 著
一方で、若くても、理想を語り、正義感に燃え、節度のある生き方をする人も多いように感じます。女性と話をすると、その純粋な考え方に学ぶこともたくさんあります。
当たり前ですが、「考え方」は年齢を重ねれば自然に高まるものではありません。自分の意志でしか、高めることはできないのです。
稲盛さんが繰り返し説いているように、人生においては「考え方」を高める、つまり「心を高めよう」という努力こそが重要であり、年齢や性別に関係なく、そのような努力をしている人を評価すべきなのです。
