ドナルド・トランプ次期米大統領は労働長官にロリ・チャベスデレマー下院議員(共和、オレゴン州)を指名した。共和党が労働組合に対する従来の敵対的姿勢を転換する可能性もある。チャベスデレマー氏は今月実施された下院選で接戦の末に再選を逃したが、2023年の団体権保護法(PRO法)の共同提案者に名を連ねた共和党議員3人の1人としても知られる。同法は州の労働法に優先し、労働者の団体交渉権を拡大する内容となっている。共和党内では労働政策を巡って争いが起きており、一部は労組に対する長年の懐疑的姿勢を見直すよう圧力をかけ続けているが、トランプ氏はその中でチャベスデレマー氏を労働長官に指名すると22日夜に発表した。通常の場合と異なり、労組幹部は今回の共和党政権による閣僚人事を称賛し、企業や一部の共和党議員らからは困惑の声が上がった。