「部下が最近なんだか元気がない」「仕事にイマイチ熱意が感じられない」と思っていたら、ある日突然、退職を告げられた――。こんなケースは決して珍しくありません。仕事へのモチベーションを失いかけている部下に対して、上司は何ができるのでしょうか。(ギックス共同創業者 田中耕比古)
「部下の様子がおかしいぞ…」
と感じたら?
部下、あるいはチームメンバーの様子を日々見ていると、「あ、仕事から気持ちが離れているな」と感じることがあると思います。
もちろん、ちょっと体調が悪くて集中力を欠いているとか、仕事やプライベートで嫌なことがあって落ち込んでいるとか、そういう一時的なものかもしれません。しかし、そうした兆しを無視してそのまま放置していると、突然「○月○日をもって、退職させてください」というメールを受け取ることになってしまったりします。
今回は、そんな、仕事へのモチベーションが下がっている部下へのコミュニケーションについて考えていきましょう。
「自分でなんとかする」が大前提
上司にできることは?
まず大前提として、モチベーションは、自分自身でなんとかすべきものです。
理由が何であれ、モチベーションは、他人にコントロールしてもらうものではありません。自分でコントロールするべきものです。プライベートな事情はもちろんですが、純粋に仕事のことで悩んでいるのだとしても、「給料をもらって仕事で成果を出す」ことから逃げる理由にはなりません。
仕事における悩みは周囲に問題があるケースも非常に多いですが、それでも、不満の原因を全て周囲のせいにしてしまうのは間違った態度です。