第4条
分散投資を心がけよう

 資産クラス・レベルの分散投資は、内外の株価が同方向に動く傾向が強まって、最近効果が低下しているが、効果が全くなくなったのではない。

 リスク資産部分の投資配分は、たとえば、「国内株式50%、外国株式50%(基本は先進国株式。ただし、外国株の半分まで新興国株式を買ってもいい)」をお勧めする。内外株の比率は、40%対60%、あるいは60%対40%くらいまでの範囲でアレンジしても構わない。細かい比率の狂いは気にしなくていい。

 一般論としての分散投資にあっては、内外資産の分散投資だけでなく、株式と債券、特に長期債との分散投資が有力な方法の1つだ。不景気になると株価は低迷する傾向があるが、長期債の利回りは低下して債券価格が上がるので、投資パフォーマンスが良い。

 しかし、「アベノミクス時代」である今、長期債の金利は10年国債で0.6%前後まで下がってしまい、低下余地が乏しい。一方、やがて景気が回復し、物価が上昇すると、長期金利は上昇するだろう。

 つまり、これからの長期債投資は「割りが悪い」公算が大きい。また、他の先進国の長期債利回りも歴史的低水準である。

 また、アベノミクスのゼロ金利政策の下で、プロが運用しても短期資金の利回りはほぼゼロなので、個人が銀行の普通預金でほぼゼロ金利の下で資金を安全に預けておき、カードの決済などにも使えるという条件は悪くない。

 一般論の状況ではなく、「アベノミクス時代」限定でだが、「債券」をリスク資産に入れて分散投資を考える必要はない。