人件費が上昇する中、そうしたコストをカットしてみどりの窓口を減らしていこうというのは当然の判断だろう。使う人が少ない割引だから廃止しますとJR側は言うが、そもそも教えてくれる人がいなくなるのだ。裏ワザ的な各種割引が無くなっていけば、さらにネット予約に移行しやすくなる。
なお、みどりの窓口の代替えとして、オペレーターと通話しながらきっぷを購入できる「みどりの券売機プラス」も登場した。先日これを利用している人に遭遇したが、通話しながらの操作と購入はやはり時間がかかる。そもそも買い方がよくわからないから職員に相談したいのに、「ネット予約が便利です」ではかみ合わないだろう。
各種割引きっぷはネットにあり
もちろん、ネット予約なら各種割引が利用できる。JR東日本の「えきねっと」では割引きっぷ「トクだ値」(新幹線eチケット)が買え、「トクだ値14」は14日前の申し込みでおおむね30%の割引だ(列車や区間などの限定あり)。同様に特急列車用の割引もある。
JR東海・西日本・九州のエクスプレス予約(EX)は通年で会員価格が適用になる(年会費が必要)。また、新幹線がオトクに乗れる「早得」や「eきっぷ」なども利用できる。
さらに、ポイントプログラムにも力を入れ始めた。JR西日本のWESTERポイントは、ポイントを使うと、山陽新幹線や北陸新幹線、特急列車が通常料金の半額相当で乗車できる(席数限定)。さらに、ネット予約を利用するとポイントがたまり、それをまたきっぷの購入などで使える(ポイント付与には事前の手続きが必要)。まさにネットを使えば使うほど、どんどんオトクに列車に乗れるわけだ。
JR東日本は、今年ネットバンクサービス「JRE BANK」をスタート。開業当初は受付制限がかかるほどの人気となった。こちらも、取引内容に応じてもらえる片道運賃4割引きの割引券や、2000ポイントの割引クーポンなどの特典が話題を呼んだ。
いずれも、ネット空間で完結できる利用者には大いに恩恵があるだろう。逆にいうなら、アナログベースで節約しようとしても難しい時代ということだ。