
タントの個性派
“自由空間ワゴン”と呼ぶのがピッタリ
ファンクロスは、Kスーパーハイトワゴンの先駆となったタントの個性派。アウトドアテーストを高めたアクティブモデルである。外観は、専用フロントグリルと前後バンパー、ルーフレールで力強い印象を強調。内装は撥水加工シートやラゲッジルームランプ/USBソケットで利便性を高めている。
試乗車はターボのFFモデルだ。スタイリングは“適度にワイルド”。遊びグルマらしいイメージを発散する。魅力は圧倒的な開放感。タントの特徴、ミラクルオープンドアを開口すると、室内とフィールドがシームレスにつながる。タントは、“便利なファミリーワゴン”の印象が強いが、ファンクロスは“自由空間ワゴン”と呼ぶのがピッタリ。ドライブ先で、ドアを開けるだけで、自分だけのパーソナルスペースが目の前に広がる。広々とした後席に座ってのコーヒーブレイクは、なかなか楽しそうだ。
とはいえ、ファンクロスのメカニズムは通常タントと共通。最低地上高は150mm(FF)。アウトドア志向とはいえ、本格的なフィールドに出かけるのは適さない。トレッキング感覚で、いつもの公園や、ちょっとしたお出かけを楽しく演出するキャラクターと考えておいたほうが無難だろう。