ロシア政府は、シリアに構える基地から高度な防空システムやその他の高性能兵器を撤収し、リビアに移動させている。米国とリビアの複数の当局者が明らかにした。シリアのアサド政権崩壊後、ロシア政府は中東地域での軍事プレゼンスを維持しようと奔走している。複数の当局者によると、ロシアの貨物機は地対空ミサイルシステム「S-400」と「S-300」のレーダーといった防空装備を、シリアからリビア東部の基地に空輸した。リビア東部は、ロシア政府が支援する軍事指導者ハリファ・ハフタル氏の支配下にある。ロシアは部隊、軍用機、武器もシリアから空輸。シリアでのプレゼンスを大幅に縮小している。ロシア政府は長年にわたり、先週モスクワに亡命したシリアのバッシャール・アサド前大統領を支援するのと引き換えに、同国で重要な海軍基地と空軍基地を維持してきた。