マリさん -1個ある、と考えてしまうと混乱しますが、マイナスは数直線上においての回転、と考えるということですね。つまり、「×(-2)」は、「2×(-1)」と考えてしまえば、2倍したものを回転させる、となるわけですね。

堀口先生 その通りです!つまり、(-1)×(-1)はどのように考えるんでしょうか。

マリさん -1にある点を原点を中心にして回転させるのであれば、1に戻る……!すごい!!

図表:1-4同書より

堀口先生 はい。素晴らしい!(-1)×(-1)=1になる理由がわかりましたね。

マイナス同士のかけ算は
日常的な話でも説明は可能!

マリさん マイナス同士をかけ算すると、プラスになることはわかりましたが、でも、日常的な話ではなくて、数学で説明しているだけのようにも聞こえます。ああ、数学が嫌だった理由を思い出してきました……!

堀口先生 数学は合理的にできているので、先ほどのような説明をしたのですが、たしかに数学的すぎましたね。でも、現実でもきちんと説明できるんですよ。先ほどマイナスは、時間軸を想定するからこそ考えられるという話をしました。では、時間が経つと、減っていくものって何があるでしょう。

マリさん 時間が経つと減る……?お金ですか?

堀口先生 お金も減りますね。あと、最近私、抜け毛がひどいんですよ。悲しいことに。

マリさん 先生もそういったこと気にされるんですね。

堀口先生 いや、人からどう見られるかってやっぱり大事じゃないですか。もちろん、髪の毛が減っても、自信は減らないのですが(笑)。視線は多少気になるわけです。で、この抜け毛ってマイナスのかけ算で計算できるんですよ。

マリさん えっ!いきなりきましたね。