鯱もなかは「幸運の神様」?
さらに、お客様の声から驚くべき「鯱もなか」の魅力に気づかされました。それは、「鯱もなかは幸運のシンボルだ」ということです。
最初に見つけたのは、X上の「鯱もなかを食べた直後に受けた面接に合格しました! 鯱もなかは幸せを運んでくれるお菓子です」というコメントでした。すると、ほかにも「鯱もなか」がラッキーを運んできてくれたというエピソードが続々と寄せられるようになったのです。
「お土産でもらった鯱もなかを食べたら、入手困難な推しグッズをお迎えできた!」
「東京出張の際の手土産に鯱もなかを持って行くと、100%仕事を受注できる!」
最近では、「鯱もなかの中の人(僕のことです)に会うと、翌日必ずいいことがたくさん起こる!」「中の人と話をすると、近日中に仕事で良い話が舞い込んでくる」という方も結構いらっしゃいます(笑)。その噂を聞きつけて、僕に会うためにお店まで来てくれる方も少なくありません。
僕が幸せを運ぶかどうかはわかりませんが、そもそも、鯱は水を噴いて火事を消してくれる防火の守り神なので、縁起物と言っても間違いはないでしょう。実際に「鯱もなか」と出会ったお客様に良いご縁が起きていることに驚きつつ、とてもうれしいことだと感じています。
真の目的は「プレスリリースを出すこと」
いつか起こるバズのために粛々と準備を進めていた元祖鯱もなか本店でしたが、じつは「プレスリリースを出すこと」が本当の狙いでした。
プレスリリースとは企業や組織が発表する公式文書のことで、主にメディア関係者に向けて発信するための広報手段です。これを見たどこかのメディアが反応して取り上げてくれるかもしれません。
あわよくば、取材してもらえるかもしれない。つまり、プレスリリースを出すことが、僕としては広報活動のひとつの完成形だと考えていたのです。
内容は、「老舗和菓子店を娘が継いだ」というトピックにしようと決めていました。