では、いつ仕掛けるのか。何かしらの反響はあると思っていたので、事前に販売導線を整え、ホームページとECサイトを完成させ、公式LINEやSNSをスタートし、「鯱セット」の準備が終わってすぐにプレスリリースを発信した……、というのが実際の手順でした。
また、せっかくならインパクトのある数字があった方がいい。そこで、ECサイトの売上が2倍になったことをフィーチャーしました。
いまだから告白しますが、もともと売上がほぼないに等しかったECサイトなので、2倍になったといっても大した額ではありません。けれど、事実は事実ですし、引きのある数字には変わりがないので、大きなポイントにすることとしました。
知り合いのライターさんに依頼して作ったこのプレスリリースを、名古屋の記者クラブ、地元メディア、ネットニュース、出版社などへ発信しました。地道に、一歩ずつ。
この一通のプレスリリースが直後、ボディブローとして効いてくるのです。
初の記事掲載は、まさかの『Yahoo!ニュース』
元祖鯱もなか本店が感謝してもしきれないほどお世話になったキーパーソン、2人目は“名古屋ネタライター”大竹敏之さん。何を隠そう、「鯱もなか」が大バズリしたきっかけである『Yahoo!ニュース』の記事を書いてくださった張本人です。
僕がもともと大竹さんの大ファンで、偶然参加したイベントでご挨拶をしたことからご縁が生まれました。
2021年9月。熟考を重ねて作成したプレスリリースを思いつく限りのメディアに送ってみたものの、なかなか思うような反応はありませんでした。そこで浮かんだのが、大竹さんでした。
さまざまな媒体で記事を書かれている大竹さんなら、懇意にしているメディア担当者を紹介してくれるかもしれない。一方的でわがままな申し出とわかっていましたが、一縷の望みを託して大竹さんにメッセージを送りました。