変えたことはただ1つ。それは、「家計を整えた」だけです。

 家計を整えたことで、夫婦関係も不思議と円満になり、仕事もうまくいくようになったのです。

 では、整った家計とはどんな家計でしょうか? お金が貯まる家計でしょうか?

 私は「家族の幸せのためにお金が使える家計」を整った家計と定義しています。

 つまり、お金を貯める意識よりも、こだわって使う意識が重要ということです。なぜなら、家族の幸せにこだわってお金を使えば使うほどお金が貯まるからです。

 心からやりたい仕事に挑戦するためにお金を使い、起業を成功させてお金が貯まる。食事・睡眠・運動など健康にお金をかけて、仕事のパフォーマンスが上がり、収入が増えてお金が貯まる。子どもが心からいきたい大学に進学できるように塾にお金を使い、授業料減免の特待生で教育費が少なくて済んでお金が貯まる。

 どれも私のご相談者の話です。

 自分が何をしたら幸せかわかっていない人は、自分や家族にとって幸せではないモノに手を出してしまい、お金をどんどん失いお金が貯まりません。

 自分のやりたいことがはっきりわかれば、目的に向かって行動でき、ムダなお金を使わなくなります。目的にお金を集中できるので、結果お金が貯まります。いくら収入をあげたところで、自分の人生に大切なことがわからないままでは幸せにはなれません。

うまくいかない夫婦は、お金を増やす「手段」から探す。
うまくいく夫婦は、お金を増やす「考え方」から学ぶ。

 世帯年収750万円の夫婦が、毎年150万円貯めるためにはどうしたらいいか。お金を増やす「手段」を手っ取り早く教えてほしいと思った人もいるかと思いますが、いきなり「手段」を探すとうまくいきません。

 30代の夫婦が、お金の不安を抱えてご相談にこられました。お悩みをお聞きすると、「投資に興味があるが、YouTubeを見ても、友人に聞いても、みんな違う意見でどうすればいいかわからなくなってしまった」とのことでした。