示談相手への配慮がなく
お詫びのみで終わっていたら…
アミューズが出した謝罪には優れているポイントがいくつかあるのだが、世間に「ちゃんとしてる!」と感じさせたのは、やはり隣人への配慮にしっかりウエイトを置いている点であろう。
謝罪文の中に「『隣人が入ってきたくらいで110番通報はしない』などといったご意見も散見されますが」と触れられている通り、ネット上では責任の所在を隣人に求める声もいくつかあった。
「鍵をかけていないのが悪い」や「通報は大げさ」などがあり、その隣人が女性であったらしいとの報道を受けて、吉沢さんとのかねてからの関係を憶測する声すらあがったのである。
だが、社会的・法的に照らし合わせれば隣人は住居に侵入された純然たる被害者であり、責任が取り沙汰されるだけでも相当なのに、いくらファンや一般人のちょっとした好奇心とはいえ「誰だ誰だ」と探されていい対象では断じてない。
従来型の事務所のお詫びであれば、被害者、スポンサー、出演メディア等の関係者とファンや一般人に一通り詫びて「ごめんなさい、精進します」とやって落着するが、この度のアミューズのお詫びは、被害にあわれた隣人に関して示談成立のお礼と改めてお詫びを述べた上で、
・隣室の方が、隣に住んでいる人物が吉沢亮であるとは知らなかったこと
・どのような状況であれ、住居に他人に侵入されれば110番は当然のこと
・すべての責任は吉沢にあるので隣人の方への批判はおやめくださいのお願い
・住民の迷惑になるので現地や周辺の取材は行わないでのお願い
などを明言した。言ってみれば、ざわつくネット世論に対して、吉沢亮サイドが公式としての見解を示したわけである。これによってネットのざわつきはいったん収束するとみていいはずである。
もしこの事務所が隣人へのこうした言及なく、ただのお詫びのみで終わっていたとしたら、ネットのざわつきは今ほどうまく収まらず「隣人にも問題あったんじゃない?」的な議論がプスプスとくすぶったはずである。