新NISAで買うべきモノは、その人の投資の経験や目的で違います。新NISAが2年目に入ったこの機に、投資内容が自分に合っているのか、見直しを。たとえばオルカンで積立を始めた人は、本当にオルカンでいいのか、あらためて考えてみましょう。これから投資を始める初心者は、具体的な投資信託や銘柄を選ぶ前に、買うべきモノの“タイプ”を把握するのが出発点。『一番売れてる月刊マネー誌ザイが作った 買うべき株&投信77 2025年度版』から、選び方の基本を解説します。
2年目に入った今、運用内容の見直しを!
初心者はインデックス投資信託の積立から!
これまでの連載で、新NISAでオススメの株や投資信託を紹介してきました。しかし、買うべきモノはその人の投資の経験や目的で違います。ここで基本に立ち返り、自分に合った“買うべきモノ”のタイプを、あらためて考えてみましょう。新NISA2年目に入った今は、見直しのいい機会です。
ちょっと出遅れて、これから新NISAで投資を始める、という人もいるかと思います。初心者は、「つみたて投資枠」でインデックス投資信託を積立の一択。つみたて投資枠はいったん設定すればあとは自動で積立されるので、ラクに投資できます。またインデックス投資信託は内容がわかりやすく、成績が“市場平均並み”となるため、投信ごとの当たり外れがあまりありません。
インデックス投資信託にもさまざまなタイプがありますが、“キホンの1本”としては、「オルカン」などの全世界株型(この連載の第5回を参照)や、米国株型(第6回を参照)がオススメです。リスクを抑えることを重視したい人は、バランス型の投資信託でもいいでしょう。
現在、インデックス投資信託やバランス型投資信託で積立中の人は、保有している投信で積立を続けていいのか、確認を。より低コストの投資信託などがあれば、乗り換えも選択肢となります。そもそも自分に合ったタイプの投資信託なのかも、考えてみるべきです。たとえば“何となく”オルカンで積立を始めた人は、本当にオルカンでいいのか、ということです。もちろん、考えた結果やはりオルカンがいい、となれば、そのまま積立を継続すればOKです。
投資に慣れたら“次の一歩”を検討しよう
株やアクティブ投資信託にチャレンジも
すでに投資をしている人でも、持っているモノが個別株やアクティブ投資信託だけの場合は、つみたて投資枠でインデックス投資信託を積立てて、資産の“土台”を強化することをオススメします。インデックス投資信託なら低コストで広く分散投資ができ、手間もかかりません。
インデックス投資信託やバランス型投資信託の積立で“土台”をつくったら、「成長投資枠」で株やアクティブ投資信託を買って、資産の上乗せを狙いたいところ。初心者も投資に慣れたら、さらに株やアクティブ投資信託にチャレンジするのもアリです。
株への投資でのポイントは、新NISAのメリットが最大限に活かせる銘柄を選ぶこと。減配リスクが小さい優良高配当株(この連載の第1回、第2回を参照)や、安定成長株(第3回を参照)、大きな値上がりが期待できる高成長株(第4回を参照)などに注目です。アクティブ投資信託は、インデックス投資信託を上回る利益が期待できます。ただし商品ごとの成績の差が大きいため、“良い投信”を選ぶことが重要です(第7回、第8回、第9回を参照)。
インデックス投資信託の積立も、個別株やアクティブ投資信託への投資もすでに行っているという中上級者は、あらためて投資内容の見直しを。保有する銘柄は今後も有望か、より良い投資信託はないか、投資先の分散が適切かどうかなど、しっかり検討しましょう。
※本稿は、ダイヤモンド・ザイ編集部編『一番売れてる月刊マネー誌ザイが作った 新NISAで買うべき株&投信77 2025年度版』(ダイヤモンド社)から再構成したものです。