誰しも悩みや不安は尽きないもの。寝る前にイヤなことを思い出して、眠れなくなるなんてことも……。そんなときの助けになるのが、33万部突破シリーズ『精神科医Tomyが教える 1秒で幸せを呼び込む言葉』(ダイヤモンド社)に続く『精神科医Tomyが教える 50代を上手に生きる言葉』(ダイヤモンド社)だ。ゲイのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症……苦しんだ末にたどり着いた、自分らしさに裏づけられた説得力ある言葉。心が落ち込んだとき、そっと優しい言葉を授けてくれる“言葉の精神安定剤”で、気分はスッキリ、今日一日がラクになる!

【精神科医が教える】強く言われると信じてしまう? ズレた反論に振り回されない考え方Photo: Adobe Stock

世の中には変なことを言う人がいる

世の中には、驚くようなことを堂々と言う人がいます。冷静に考えれば「それはおかしい」と思えることでも、人が発言した瞬間に、それが妙な説得力を持ってしまうことがあるのです。

特に、強い口調で主張されると、「そうなのかな」と思わされてしまうこともあります。

言葉というのは、一度放たれると力を持ちます。特に素直な人は、聞いたことをそのまま信じ込んでしまいがちです。その結果、変な意見が思った以上に広まってしまうこともあるのです。

言葉の魔力に振り回されないために

人は、何かを言われると一度は耳を貸してしまうものです。だからこそ、どんな言葉でもすぐに真に受けるのではなく、自分で判断することが重要です。

世の中には、堂々と変なことを言う人がいます。その言葉を何度も聞かされるうちに、次第にそれが正しいように感じてしまうこともあるので、注意が必要です。

例えば、誰かが断定的な口調で主張したとしても、それが正しいとは限りません。言葉の熱量や話し方に騙されないように、自分の頭で考えることが大切です。

言葉の受け取り方を考える

最近、私は「人生は満喫するべきだ」というメッセージを発信しました。これは、苦労しすぎたり、自分のことを後回しにしがちな人に向けた言葉でした。それを聞いて、「そうだった、忘れかけていました。ありがとう」と思ってくれる人がいれば、それで十分だと思っています。

ところが、それに対して「アフリカの子どもたちに同じことを言えるのか?」というコメントがありました。もちろん、私はアフリカの子どもたちに向けて言ったわけではありません。それでも、こういう思わぬ角度から反論してくる人がいるのです。

冷静に考えれば、これは少し的外れな指摘ですが、こうした言葉に対していちいち過敏になってしまう人もいるでしょう。「炎上するかもしれない」と恐れて、自分の発言を削除してしまう人もいるかもしれません。しかし、それは違います。大事なのは、発言の本質を見極めることです

真に受けすぎないことの大切さ

世の中には、変なことを言う人がたくさんいます。彼らの言葉をすべて真に受けていたら、振り回されてしまいます。大切なのは、自分の考えを持ち、冷静に判断することです

誰かが熱意を持って語ったとしても、その内容が正しいかどうかは別問題です。だからこそ、言葉の魔力に振り回されず、何を信じるべきかをしっかり考えましょう

※本稿は『精神科医Tomyが教える 50代を上手に生きる言葉』(ダイヤモンド社)の著者による特別原稿です。