4日午前中堅・中位校の動き

 ここからは4日午前のDランクだが、受験者数上位を女子校が占めている。二つの入試区分を合わせると400人を超える山脇学園[C]は、354人で6倍(2023年6.94倍、22年6.07倍)の[一般]と、53人で8.83倍(23年4.78倍、22年4.5倍)のHランク[英語]がある。志望者数は微減と前年並みだったが、出願状況は微増となっており、25年も一般は6倍台を割らず、英語は9倍に乗せることもなさそうである。

 254人で3.97倍(23年3.87倍、22年2.88倍)の田園調布学園[3回]は、志望者数が2割強減と大きく緩和傾向を示し、出願状況も1割減ペースということで、25年は3倍台半ばに向けていささか緩和しそうである。

 201人で5.91倍(23年7.23倍、22年4.12倍)の品川女子学院[表現力・総合型]は、志望者数は前年並みだったものの、出願状況は1割半減ペースで、最後にどこまで戻すか。25年はこのままなら5倍台半ばに近づきそうだ。175人で5倍(23年1.39倍、22年2.4倍)と24年に跳ね上がった普連土学園[4日午前4科]は、志願者数は微減だった。出願状況が前年並みということもあり、25年も5倍前後となりそうだ。

 共学校では、92人で7.67倍(23年8.44倍、22年6.4倍)とハードルが高い森村学園[3回]の志望者数が2割弱減となっていた。出願状況は微増に転じており、25年も8倍には乗らないだろう。77人で3.35倍(23年3.32倍、22年13.13倍)の東洋大学京北[一般4回]は1割弱増から一転、出願状況は1割半減のペースで、25年には緩和の可能性が出ている。

 Eランクで唯一、志望者数合計も24年受験者数も100人を超えていたのは、跡見学園[特待3回]である。二つの入試回があり、105人が受けて2.69倍(23年2.24倍、22年2.26倍)の[思考力]と、16人で2倍(23年1.67倍、22年2.13倍)のHランク[英語コミュニケーションスキル]となっている。志望者数は2割半増と2.7倍増と増加基調だった。出願状況を見てみると、両者合わせて1割ほど増えそうなペースとだいぶ落ち着いている。25年は3倍に迫る勢いと、2倍台前半になりそうである。

 この他の入試回(24年受験者数・実倍率)を見ていこう。まずは志望者数合計が100人を超えている二つの女子校から。光塩女子学院[3回](53人・1.77倍)は1割強増で、25年は2倍に迫りそうである。全体的に出願状況が減少傾向の入試回が並ぶ大妻中野で唯一好調なのが、同じ4日午前に行われていた[新思考力](70人・4.12倍)から衣替えした[5回アドバンスト]だ。志望者数が実に10倍増となった。女子受験生にとって4日は背水の陣であり、期待が高いのだろう。出願状況も1割以上の増加ペースで、募集人員は変わっていないものの、それまでの入試回での合格者の出し方に影響されるので、ここでは予想を控えたい。

 グループ校とタイアップした入試回もある。開智所沢[日本橋併願](75人・6倍)は、25年入試ですでに大量の合格者を出しており、この入試は事実上、東京にある姉妹校に向けた入試となる。志望者数は2割強増えているものの、出願状況は半減のペースであり、こちらも25年の予想は控えておきたい。