「自分も、もっと数字に強ければ…」
日々の買い物や職場で「数字コンプレックス」を感じたことはないだろうか。「算数や数学は大キライ…」「できるだけ見たくない…」中には「数字はもう諦めた」という人もいるだろう。
しかし実は、「数字に強い」は生まれつきの才能ではない。数字に強い人は、無意識のうちに九九などの「頭を使わないラクな計算」を使って、面倒な計算をうまくサボっているのだ。
新刊『「数字がこわい」がなくなる本』は、数字に強い人の脳内を解明した一冊。数字に強い人が無意識にやっている「頭を使わないサボり計算テク」を知れる本書の中から、今回は「数字のとらえ方」について紹介したい。
![【33,800円の「5%引き」】が瞬時に答えられない人は二流。数字に強い“一流”はどう考える?](https://dol.ismcdn.jp/mwimgs/1/2/670/img_129b45e44f76e1f1d9548d5549fbfe30286758.jpg)
「%」の計算、どうしていますか?
33,800円のトースターが5%オフに。いくらの割引?
「ずっと買いたいけど、高いから我慢している……」そんな家電が割引価格で売られていました。「5%引き」です。
みなさんはこの割引、「お得」だと思いますか? それとも、「あまり安くなっていない」と考えるでしょうか? 特に家電を買うときは、額も高いので割引もシビアに考えたくなると思います。
ここで数字に弱い人は、「なんとなく安いから、買ってしまおう!」と考えるかもしれません。
しかし、数字に強い人は、暗算や計算を始める前に、まず数字を「扱いやすく」変えて、てなずけています。
今回は、「数字がこわい」がなくなる方法の1つ、「10%計算法」を少し応用した「5%のカンタンな計算方法」をやってみましょう。
まず、「10%」基準を先に求めよう
この「10%計算法」は、まず10%を基準として求める計算法です。次の順番で考えると、超カンタンに計算ができます。
②求めた「10%分」を半分にすると、5%になる。
さっそくやってみましょう。
そういえば、「33,800円」は、端数が多いので、なんだかとげとげしていますね。
本書で使う「まるめる」(計算をカンタンにする魔法の1つ)を使って、まずはまるめてしまいましょう。
そして、今回求めたい「10%」を求めましょう。10%はすぐに計算できますね。0をひとつ取ればよいだけです。
① 34,000の10%は? → 3,400
では次。5%は10%の半分ですね。つまり、①で求めた「3,400」の半分です。
つまり、1,700円くらいの割引です。安くなった気がしましたが、結局32,000円くらいはかかってしまうんですね。
いかがでしょうか。こんな解釈をするだけで、計算が非常に速く、正確になりました。
これは計算を機械的にやらず、「10%の2倍」という”意味”でとらえて、計算しやすく変換したからです。難しい数字が急にカンタンに、かわいくなりました。
数字に強い人は、計算する前に「一度、立ち止まる」
このように、数字に強い人は、電卓を使わないと計算できなそうな数字に出会ったら、いきなり頭の中で計算をしたりはしません。そうすると頭が疲れてしまいますから。
数字に強い人は、自分の頭を使う前に、「数字のほうをカンタンに変換して」からラクに計算をしています。逆に言えば、「数字に弱い人」は目の前にある面倒な数字にそのまま挑んでしまい、消耗するのです。
この「10%計算法」は、様々な応用ができる非常に便利な方法です。「数字に強く」なりたい人は、計算前に一度「立ち止まる」ことを心がけてみるとよいでしょう。
(本記事は『「数字がこわい」がなくなる本』に関する書き下ろし原稿です)