タブレット学習が普及してきた今、改めて手書きの「ノート」の力が見直されています。算数専門のプロ家庭教師として約20年間、2000人以上のお子さんを指導してきた中学受験専門のカリスマ家庭教師・安浪京子先生は、その経験から「ノートをひと目見ると、その子の学力がわかる」と言います。6年生でもノートの書き方を知らない子は多く、その状態のまま、受験勉強に励んで伸び悩んでいる子は多いそう。「ノートの正しい書き方を知らずして、学力は上がらない」と断言する安浪先生の「中学受験 必勝ノート術」のセミナーから一部を抜粋し、ご紹介していきます
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計算問題の取り組み方は超大事！
ノートの使い方という点でいうと、意外に間違っている子が多いのが、計算問題の取り組み方です。
『基礎力トレーニング』『マスター計算』など塾ごとに教材は異なり、一行題が含まれているものもありますが、プリントや教材に直接書き込まないでください。
狭いスペースでは正確に解くことができません。必ず別にノートを用意してください。
特に4年生は計算の式が短く暗算でできるものも多いため、計算テキストに直接書き込んでいる子が多いですが、基本的にテキストに使われている紙はツルツルしていて鉛筆で書きにくく（筆跡が薄くなりやすい）、さらに消しゴムで消しにくく、結果として紙がぐちゃぐちゃになったり、破れたりしてしまいます。
そのことで計算が苦手になったり、嫌気がさしてはもったいないです。計算は必ずノートに書いて解くようにしましょう。
ただし、「計算力コンテスト」や「計算大王」など、書き込み前提のプリント教材に収められているものは、直接書き込んでも問題ありません。とはいえ、こちらも学年が上がると解くスペースが少なくなってきます。その場合は別に計算用紙を用意するなど、とにかく解くために書くスペースを確保しましょう。
計算用の大学ノートを用意する
計算の演習には塾で配られるノートを使うこともできますが、スペースが非常に狭いことが多いです。4年生のうちはなんとかそのスペース内で解けても、6年生になるとそのスペースでは書ききれなくなることがあります。
そのため、計算問題には大学ノートを使うことを推奨します。計算専用のノートを用意することで、計算スペースを十分に確保でき、正確な解答につながります。
計算ノートの状態は、コンディションを表す
なお、「字が雑かどうか」の状態は日によって変わるものです。同じ子の計算ノートを見ても、日によって書き方が違います。これは、コンディションによって字の雑さは変わるからです。
例えば、
- 運動会の練習で疲れた日
- 先生や友達とのトラブルがあった日
- 睡眠不足の日
- 体調がすぐれない日
こういった要因で、筆跡の乱れが生じることがあります。
だからこそ、ノートを見ることでその子のその日のコンディションを把握し、「今週は調子が悪いな」と気づくことが大切です。
＊本記事は、安浪京子著「中学受験 必勝ノート術」のセミナーから抜粋したものです。
