【完全アウト】「頭の悪い人」が縛られている常識・ワースト6とは何か。
次々と新たなビジネスを仕掛ける稀代の起業家、佐藤航陽氏。数々の成功者に接し、自らの体験も体系化し、「これからどう生きるか?」を徹底的に考察した超・期待作『ゆるストイック』を上梓した。
コロナ後の生き方として重要なキーワードは、「ストイック」と「ゆるさ」。令和のヒーローたち(大谷翔平、井上尚弥、藤井聡太…)は、なぜストイックに自分に向き合い続けるのか。
『ゆるストイック』では、新しい時代に突入しつつある今、「どのように日常を過ごしていくべきか」を言語化し、「私自身が深掘りし、自分なりにスッキリ整理できたプロセスを、読者のみなさんに共有したいと思っています」と語っている。(構成/ダイヤモンド社・種岡 健)

間違った捉え方に
苦しめられる人々
「思い込み」を捨てるのは難しいことです。
ただ、「ゆるストイック」という生き方を身につけるためには、まず私たちの頭の中に染み込んでしまっている、数々の固定観念を一度捨て去る必要があります。
人は、意識しないうちにさまざまな偏見を抱えているのに、それが自分自身の思考や行動に制限をかけていることに気づかないことが多いのです。
さらにそれが厄介なのは、思い込みというのは、必ずしも自分が意図して作り上げたものではないからです。
「親」「教師」「社会」あるいは「文化」……。
それらの環境から、知らず知らずのうちに吸収してしまっているのです。
しかし、こうした過去の価値観が今の自分にとって本当に必要かどうかを、一度冷静に見つめ直すことが重要です。
特に、親や教師、会社の先輩など、「過去の世代から教えられた価値観」は、当時の社会では意味を持っていたとしても、現代の状況にはもはや合わなくなっていることが多々あります。
それらを真っ先に疑う必要があるのです。
しかし、それでも、私たちは幼少期から受けてきた影響が強いため、無意識のうちにそれを「当たり前」として取り入れてしまいがちです。
これからの時代に合った新しい生き方を実践するには、まずその「当たり前」を疑うこと。
つまり、自分の中にある過去の価値観を見直すことから始めましょう。
古くなる「6つの道具たち」
ここでは、多くの人が陥りがちな思考パターンとして、代表的なものを6つ紹介します。
なぜ、そのような考え方が広まったのか。
どのような経緯で私たちの中に根付いてしまったのか。
また、どうして絶対的な価値として信じられるようになったのか。
その理由を知ることで、それらと一定の距離を置き、客観視することができるようになるでしょう。
そして、それらの価値観を自分にとっての「道具」として使いこなし、必要に応じて捨てる判断ができるようになります。
思い返してみると、現代で私たちが「常識」や「正しい」と信じていることの大半は、過去の人々が生み出し、社会に定着させた「発明品」にすぎません。
私たちはそれらを疑うことなく受け入れ、不変の真理として崇めてしまう傾向があります。
しかし、時代は常に変化し続けているのです。
したがって、過去の価値観や常識もまた、時には古くなり、時代にそぐわなくなるものも多いのです。
その6つは、次の通りです。
1 公正世界仮説
2 被害者意識
3 自己責任論
4 ゼロリスク思考
5 ゼロ失敗思考
6 ロジカルシンキング信仰
「ゆるストイック」という新しい生き方を実践するためには、まずこうした価値観に振り回されることなく、今の自分にとって本当に必要なものを選び取り、それ以外は思い切って手放すことが求められます。
古くなった価値観を抱えたままでいることは、新しい時代に適応し、自分らしく生きることへの妨げにもなりかねません。
本連載を通じて、多くの価値観を「道具」として取り扱い、柔軟に手放す技術を身につけていただき、より自由で自分らしいスタイルを築くための土台を整えていきましょう。
株式会社スペースデータ 代表取締役社長
1986年、福島県生まれ。早稲田大学在学中の2007年にIT企業を設立し、代表取締役に就任。ビッグデータ解析やオンライン決済の事業を立ち上げ、世界8ヵ国に展開する。2015年に20代で東証マザーズに上場。その後、2017年に宇宙開発を目的に株式会社スペースデータを創業。コロナ禍前にSNSから姿を消し、仮想現実と宇宙開発の専門家になる。今は、宇宙ステーションやロボット開発に携わり、JAXAや国連と協働している。米経済誌「Forbes」の30歳未満のアジアを代表する30人(Forbes 30 Under 30 Asia)に選出される。最新刊『ゆるストイック』(ダイヤモンド社)を上梓した。
また、新しくYouTubeチャンネル「佐藤航陽の宇宙会議」https://youtube.com/@ka2aki86 をスタートさせた。