「ゲーム感覚」でモチベーションアップを図る
モチベーションを上げるために、ちょっと視点を変えて、「どうすればモチベーションが高まるか」を考えさせる質問をしてみるのもいいでしょう。
たとえば、目の前の仕事に対して、
「何をプラスすれば、面白くなりそう?」
「何をなくすと(やめれば)、面白くなると思う?」
といった質問をしてみます。
モチベーションが下がっているときは、目の前の取り組むべき仕事に集中できていません。ほかのことに気を取られているし、もしかしたら仕事とは別の要因で悩みを抱えているかもしれません。
その要因がすぐに解決できるのであれば、目に見えてモチベーションが下がるようなことはないわけですから、おそらく部下の話を聞いて、その理由がわかったところで、たちどころにそれを解決するのは難しい可能性が高いでしょう。
だから、別の手立てを考えるのです。
もし目の前にある仕事が、悩みを吹き飛ばすくらいにワクワクするものであったり、興味深いものであったりすれば、部下の意識もそちらに向くはず。誰だって、楽しいことなら自然とやりたくなりますよね。
そこで、行動にストップをかけている何かに、必要以上にとらわれることがなくなるくらい、今、目の前にある仕事をもっと楽しく、もっと心躍るものにできないか、工夫してみたらどうでしょうか。
難しく考えることはありません。「外に出てカフェや公園で仕事をしてみよう」「新しいツールを導入してみよう」「一度一緒に仕事をしてみたかったあの人に、声をかけてみよう」といったことでいいのです。
もしくは、「これまで1時間かかっていた作業を、45分で終わらせてみよう」「そのためにどんな工夫ができるか考え、実践してみよう」といったゲーム感覚を仕事に持ち込む方法もあります。
部下をよく観察して、もし体力もメンタルもすでにギリギリ……といった様子ではなく、何かのきっかけでモチベーションが持ち直せそうなら、このやり方も効果が期待できます。ほんの少し自分に負荷をかけてみると、不思議と人はがんばれたりするものです。簡単にできることは、次第につまらなくなってしまいますよね。ちょっと難しいくらいが、やる気を引き出すにはちょうどいいのです。