かじを取っているかぎり、すべてを思いどおりに動かせる。他人を信じるな。権力を誰かと分かつな。指揮権を譲るな。仕切りが少しでも甘くなれば、組織全体に災難が降りかかるとあなたに吹き込む。
・常に存在するが、裏方にいて目立たず、巧みに操る。
・誇大妄想がある。
・権力に対して顕著な執着心があり、それを手放せなくなるときもある。
・人の力を引き出すエンパワーメントに対し、警戒心がある。
・混乱を防いでいるのは自分だけだと、あなたに思い込ませようとする。
「自分は優れている」の考えが
モンスターを生み出す
おそらくアドバイス・モンスターの3つの人格すべてに思いあたる節があるのではないだろうか。なかでもあなたの心に染みついている人格が1つあるかもしれない。ある状況下でこれらの道化師を1つか2つ追い払おうとしたことも過去にあるかもしれない。特定の場面に限って、ある人格が現れるときもある(私の場合、普段は「コントロールしたがり」を制御できているが、兄弟の1人と一緒にいると、閉じ込めているはずのおりの鍵が開いてしまう……)。
アドバイス・モンスターのどの人格に身に覚えがあるにせよ、3つはすべて同じDNAを共有している。それは、アドバイス・モンスターが現れるときに頭の中に浮かぶ、次の核心的な考えだ。
“自分は他人より優れている”
今これを読んで、あなたはどう反応しただろうか。これは挑発的な指摘で、私もそのつもりで書いている。
ひょっとすると、あなたはこの一文の真実をすぐに感じ取り、そうではないようにと願っているかもしれない(私もそうだ)。もしあなたが比喩的にも両腕を組んで眉をつり上げているなら、これを聞いてほしい。私は決して……
……あなたが実際に他人より優れている、とは言っていない。
……あなたが自分を疑ったり不安になったりすることはない、とは言っていない。
……あなたが人に寛大だったり関心を持ったりすることはない、とは言っていない。
……あなたは人に敬意を払ったり人を励ましたりはしない、とは言っていない。
実際、私がこう言いたいのだろうとあなたがおそらく想像しているほぼすべてについて、私は決して言っていない。