芸能人や著名な経営者にも「サウナ好き」を公言する方が増え、また身近なビジネスパーソンで、精力的に仕事をこなすトップエリートと呼ばれる男女がこぞってサウナに通っています。なぜ、仕事ができる人は、サウナにハマるのでしょうか?
サウナを初めて科学的エビデンスに基づいて解説した話題の書「医者が教えるサウナの教科書」(加藤容崇著)より、最新研究に基づいたサウナの脳と体に与える効果と、最高に「ととのう」ための入り方を、本書から抜粋して紹介していきます。

水風呂は1分程度が目安
水風呂に入って羽衣をまとうと、脈拍数と脈の強さが平常時に戻っていきます。脈が平常時に戻ったら、すぐに水風呂を出ましょう。時間にすると1分程度です。
「呼吸をしたときに気道がスースーする」というのも、出る目安として使えます。水風呂につかることで冷やされた血液が全身を1周するのに、大体1分かかります。そして、冷やされた血液が一巡して気道に戻ってくると、気道表面と肺という体の深部から来る空気との間に温度差が生じて、スースーするからです。
たまに、長い間入っている人がいますが、ダラダラ入るのは危険です。深部体温が冷え過ぎてしまううえ、水風呂から出る際、頭がくらっとして転倒する恐れがあります。
この、頭がくらっとすることを「ととのう」だと勘違いしている人がいますが、誤りです。水風呂に入ってしばらくすると心臓が省エネモードに入るため、立ち上がった時に脳への血液が一時的に不足して、くらっとしているだけです。
手すりにつかまって、ゆっくり出ましょう。
*本記事は、「医者が教えるサウナの教科書」から、抜粋・編集したものです。