定期売却2 定率売却

 定率売却は、保有している資産残高に対して、一定の割合で投資信託を売却する方法です。例えば、「毎月資産残高の0.33%(年間4%)を売却する」と設定した場合、

・資産残高が2500万円なら→月8.3万円
・資産残高が3000万円なら→月10万円
・資産残高が3500万円なら→月11.6万円

 と、資産残高に応じて受け取る金額が変わります。

・メリット:資産残高に応じて売却金額が調整されるため、資産が長持ちしやすい
・デメリット:受け取る金額が変動するため、資金計画が立てづらい

 定率売却は、毎月決まった金額の収入は必要なく、受け取る金額が多少変動しても構わないので、できるだけ長く資産を取り崩したい人に向いている方法です。

定期売却3 期間指定売却

 期間指定売却は、投資信託の保有口数を、指定した期間内で定期的に売却する方法です。

 例えば、「2050年12月まで、毎月15日に受け取る」と設定した場合、指定した投資信託の口数を設定した期間内で均等に分割して売却していくことになります。

・メリット:特定の期間で確実に運用資産を使い切ることができる
・デメリット:基準価額の変動によって、受け取る金額が変わる。確実に資産残高が減っていくため、精神的な負担が大きい

 期間指定売却は、運用資産を確実に使い切りたい、「DIE WITH ZERO(死ぬまでにお金は全て使い切る)」を実践したいと考えている人に最適な方法です。

 ただし、資産が目に見えて減っていくため、精神的な面で耐えられるかがポイントになります。

投資初心者なら
「定額売却」か「定率売却」を

 どのタイプの定期売却が最適かは、あなたの投資目標やライフプランによって異なります。まずは、自分自身のニーズを明確にした上で、それぞれのメリット・デメリットを比較検討し、最適な方法を選びましょう。

……とは言っても、投資初心者の方にとっては、どれを選べば良いのか、なかなか決められないかもしれません。

 結論から言うと、投資初心者の方には、「定額売却」か「定率売却」をおすすめします。

「期間指定売却」は、強い意志を持って計画的に資産を取り崩していける人でないと、途中で挫折してしまうことも少なくありません。その点、「定額売却」と「定率売却」は、資産を大きく毀損することなく、長期にわたって安定的に取り崩していくことができるため、投資初心者の方でも安心して利用できるでしょう。