その中身は大きく3つあります。エネルギー事業、ロボット・AI事業、ロボタクシー事業です。このうち、最も注目すべきはロボタクシー事業なのですが、先にエネルギー事業とロボット・AI事業について軽く触れます。
まずエネルギー事業ですが、EVの充電方式としてはテスラの充電方式が優れていて、海外では充電ステーションの方式はテスラ方式がデファクトになりつつあります。加えて、EVだけではなく家庭用蓄電地のような電力供給システムも交えてテスラが未来の電力社会の中心企業になるという構想があります。
次にロボット・AI事業に関してはオプティマスという人間型ロボットの開発が進んでいて、将来はそれに人工知能が搭載されることで、人間の労働の代替が行われる構想があります。どちらも新規事業分野としては非常に大きい潜在市場が想定できる有望市場です。
そして、より近い将来のテスラの新たなビジネスになると捉えられているのが、来年にも全米での販売が開始されるであろうロボタクシーです。昨年、ロサンゼルスで公開された試作機は2人乗りの小型セダンで、ハンドルもペダルもない完全な無人運転車でした。
近い将来、消費者はこのロボタクシーを2万5000ドル(約370万円)程度で購入できて、自分が乗らないときは街中を走らせることで無人タクシーとして勝手にお金を稼いでくれるようになることが想定されています。
テスラとしてはロボタクシーに使われる自動運転ソフトのサブスクでお金を稼ぐこともできますが、可能性としてはこれを市販せずに無人タクシー事業でお金を稼ぐこともできるはずです。潜在市場を世界のタクシー市場として捉えれば、後者の事業展開のほうが莫大な利益を稼ぎ出すことができるかもしれません。
さらに、ここがテスラ株の未来についての最大のポイントなのですが、テスラはこのロボタクシーのサービスを今年6月にテキサス州で開始することを発表しているのです。